山手通に面する戦前からの土地は、道路が拡幅され、環境が急激に変わっていく場所である。木造の住宅がビルに建て替えられ、住人の顔がどんどん見えなくなる。そんな中で、十年近く自力で住居の周りにパオ、店舗、ギャラリーなどをつくり続けた施主が、敷地を二分割して、建て替えたのがPAO COMPOUNDである。表通りから裏へ、通り抜けの道をつくり、そこで生活する人の顔が見える集合住宅にしている。一階、二階は施主と仲間が,自分達の活動の場として営業する店舗。住人のなかにも、仕事場兼住居として使う人もいる。
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